あなたは、いつも丁寧に質の良い仕事をしていれば、経営はうまくいくと考えていますか?
間違ってはいませんが、いくらいい仕事をしても、儲かる仕事でなければ経営は成り立ちません。
きちんと儲けを考えた上で、レベルの高い仕事をしていく必要があります。
そこで考えるべきなのが、利益率を常に頭に入れながら仕事を受注するということです。
常に利益率を考えて経営を行う
利益率は、塗装工事を請け負って入ってくる収入から経費を差し引いて出る金額から求めることができます。
経費は、塗料代や養生シート代、人件費、足場代、車両のガソリン代などです。
100万円の仕事を請け負ったとして、経費が90万円かかったとすれば、利益は10万円、利益率は10%です。
毎回工事を請け負う前に、どのくらいの利益率となるか想定し、工事が終わった後も、実際にどのくらいの経費がかかったかを調べ、利益率がいくらとなったのかを計算することが大事です。
こうすることで、平均的な利益率を出すことができ、それを基に受注するかどうかを判断したり、工事の見積もりを出したりすることができるようになります。
元請けと下請けでは利益率が大きく異なる
利益率を左右する大きなポイントは、自分で仕事を受注するか、下請けとして働くかです。
自社物件として顧客と直接契約することができれば、利益率をあらかじめ設定して見積もりを出すことができます。
しかし下請けだと、元請けが基本的には工事代金を決めますので、自分で利益率をコントロールするのは厳しいです。
しかも、元請けに数割程度のマージンを取られるので利益率は下がります。
下請けとして働いていく限りは、なかなか高い利益率で仕事を請けるのは難しいです。
そのため、できるだけ自社物件を増やして、利益率を高くする経営方針を検討する必要があります。
もちろん、元請けからの紹介は、定期的に仕事を確保するために大切なことなので、完全に元請けとの関係を切ることは難しいでしょう。
しかし、自社で営業活動を増やし安定した自社物件を取っていくのは、利益の出る経営をするには欠かせないことです。
工事業者によって異なる利益率
下請けではなく、自社物件を取ることには大きなメリットがあります。
というのも、自社物件は利益率をコントロールしやすいという特徴があります。
一般的に、優良な塗装業者であれば、25%から35%程度のところで利益を出しています。
工事代金を割り増しし、使う塗料の仕入れ価格を下げることによって、利益をかなり上げるという業者もいます。
工事にかかる経費の大きな部分は塗料や人件費で占められていますので、このコストを抑えれば利益も上がるからです。
もちろん、塗料の質の低下や極端な工期短縮だと仕事の質が下がり、悪質な塗装業者のようになってしまいます。
自社による受注ということで、元請けに取られていたマージンもなくなりますので、ぐっと儲けがアップすることになります。
自社物件を増やすためにできること
下請けから脱却して、自社で直接受注を得られるようにするためには、営業に力を入れる必要があります。
集客用ホームページを作って、そこから営業を行うというのは優れた方法です。
足を使っての営業では、到達することができないような層の人にもアピールができます。
特に、今の時代は住人が在宅しているというのは少ないので、戸別訪問での営業は難しい状況です。
その点集客用ホームページであれば、気軽に多くの人に情報を読んでもらえますので、塗替え見込み客を多く獲得できるのです。
多くの人がパソコンやスマホを使って、ネットで情報を得る時代ですので、塗装業者が用いる手段としても、ネットでの集客というのは非常に効率が良いマーケティング方法です。