塗装業者が自社物件を増やしていくためには、自前で集客をしていく必要があります。
しかし、地道に訪問をするなどの営業をするには、時間もノウハウもないという業者が多いのが事実です。
そこで、小規模経営であってもできる集客方法を解説していきます。
ネットを使ったオンラインでできる方法と、オフラインの集客法に分けて確認してみましょう。
自社ホームページを立ち上げる
オンライン集客において、自社ホームページを持つことは基本ともなる手段ですので、まずはここに取り組みたいところです。
ネットを使った集客としては、後述するSNSやネット広告などがありますが、最終的にはホームページに誘導して見積もり依頼などを獲得する流れを作ります。
ホームページのメリットとしては、
・自社の強み
・施工事例
・ブログ
・お客様の声
・よくある質問
・代表あいさつ
など、情報量を多くできるという点が大きいです。
1ページ当たりの文字数を多くしても問題ありませんし、動画や画像などを組み合わせて情報豊かなコンテンツにできます。
大切なことは『客の悩みや不安を解決している情報』が有益なページになります。
ページをどんどん増やしていって、ボリュームの大きなサイトに育てていくことも可能です。
そして、サイトの中に見積もりのシミュレーションや申し込みフォーム、チャットボットなど、いろいろな機能を盛り込めるというのも強みと言えます。
もう一つのメリットは、塗装業者としての信頼度を高められるという点に注目できます。
多くのユーザーは企業やサービスなどの情報を確認するために、ホームページをチェックする習慣を持っています。
しっかりとした自社ホームページを持っていれば、安心できるという考え方をするのです。
そのため、たとえ小規模な塗装業者であっても、品質の高い自社サイトを立ち上げることで認知度と共に信用もアップでき費用対効果が高いのです。
SNSを活用する
ホームページを公開するだけでは、なかなかアクセスを集めることはできません。
そこで、SNSを同時に運用することで、自社の認知度を高めつつサイトへのアクセスを増やせます。
・Instagram
・X(旧Twitter)
・Facebook
SNSのメリットとしては、気軽に始められるというのが大きいです。すでにプラットフォームができていますので、文章や画像、動画などを投稿していくだけで十分です。
そのため、時間や労力が限られているとしても、SNSなら自分で運用していけるわけです。
拡散力があるというのもSNSを利用する利点です。ユーザーに気に入ってもらえれば、リポストなどによってどんどん情報が回っていきます。
他の手段では届かないような層まで一気に情報が広がっていく可能性がありますので、期待値の高い集客法と言えるでしょう。
そして、お客様に親近感を持ってもらうのに有効な手段でもあります。
多くの企業で、職人が施工現場の様子を動画に撮ってSNSで投稿するという取り組みをしています。
こうすることで、会社の雰囲気や仕事の様子、職人のイメージが伝わりやすくなり、企業そのものへの愛着を持ってもらえるようになるのです。
塗装業者が上手に依頼を受けるためには、お客様との関係を作ることが大事ですが、SNSだとそれがしやすいのです。
Googleビジネスプロフィールに登録する
Googleビジネスプロフィールというのは、Googleで検索されたサービスについて、該当する企業や店舗があった場合に表示させるという機能です。
たとえば、Googleマップ上で「外壁塗装」と検索すると、ビジネスプロフィールに登録した塗装業者が目立つ形で表示されます。
その詳細をタップすると連絡先や口コミなどが出てきます。
さまざまなサービスを調べるのにGoogleマップを使うユーザーは多いので、問い合わせ件数を増やすのに役立ちます。
さらに、口コミが利用者によって投稿されていきますので、自社への評価を知ってもらうのにもとても有効です。
この機能による集客力を最大限に高めるには、この口コミが非常に重要です。
そこで、施工を終えた後にお客様に、Googleビジネスプロフィールへの口コミ投稿をお願いしてみましょう。
簡単にアクセスできるQRコードを印刷しておくなどして、すぐにお客様に投稿してもらえるようにします。
口コミ投稿してくれたら、ギフト券をプレゼントすると投稿してもらいやすくなります。
口コミ評価が高まると、塗装業者への信頼も強くなりますので地道に続ける価値が十分にある施策と言えるでしょう。
ネット広告を出稿する
ネット上のさまざまな場所に、自社の広告を出してホームページに誘導することでアクセス数や認知度を高める方法です。
具体的には、以下のようなネット広告サービスがあります。
・アフィリエイト広告
・動画広告
・リスティング広告
・ディスプレイ広告
それぞれに広告の掲載方法や表示される場所が異なりますし、出稿コストにも差が出てきますので、予算や効果を見極めて利用することが重要です。
たとえば、アフィリエイト広告というのは、自前でサイトを持っている運営者が自サイトにバナー広告などを貼り付けて、広告をクリックしたら広告費が発生するという手法です
幅広いサイトに広告が掲載されますし、運営主によっては広告企業の説明も詳しくしてくれるので成果率が高くなるのがメリットです。
動画広告はYouTubeなどの動画投稿サイトに、動画CMを流す方法です。コストは高くなりますが視覚効果が非常に高いので、注目されやすく認知度アップに適しています。
リスティング広告というのは、数行のテキストのみの広告で、主にGoogleやYahoo!などの検索結果ページに表示されます。
ユーザーが塗装に関係するワードを調べた時、その結果ページに広告が出てきますので、クリックされやすいですし関心があるユーザーが訪問するので成果を上げやすいというメリットもあります。
広告費は低コストからでもできますので、ネット広告を集客手段として取り入れたいと考えているのであれば、ここから取り組んでみるのも良いでしょう。
こうしたネット広告で成果を上げるためには、表示させるバナー画像にしてもテキストにしても、インパクトがあって一目でユーザーを惹きつけるものとすることが重要です。
また、表示させるターゲットをしっかりと決めて、できるだけ関心が高い層を見極めることで、無駄な広告のクリックを避けて効率の良い広告運営をする必要があります。
そして、広告をクリックして到達するサイトのページの構成にも配慮しましょう。
このページをランディングページというのですが、ユーザーが来てページを最後まで見てみようと思える作りにすること、申し込みなどのアクションをスムーズに起こせるように、申し込みフォームなどを作っておくといった工夫をすることで効果を高められます。
ポスティングチラシ
上記のようなオンライン集客とは別に、オフラインでの集客をすることも依然として効果的です。
やはり高齢世代などはネットで情報を集める習慣がない方も多いですし、印刷物を見た方が信頼できると感じる割合も高いからです。
そこでチラシを作り、営業エリアの住宅に入れるという方法を採ることができます。
新聞の折り込みで反響があれば良いのですが、マンションなど集合住宅にも配布するので、費用対効果が難しいと感じる塗装業者も多いです。
そこで、ポスティングをすることで、費用を抑えつつチラシをエリア内に配布できます。
塗装業の場合、天候のせいで現場作業ができない日が出てきますので、そのような状況を活用して自分たちでポスティングすることも可能です。
もしくは、地元でポスティングサービスをしている会社に依頼するのも良いでしょう。
ただポスティング会社は、当たりハズレがありますので慎重に見極めて一度テストしてもいいでしょう。
配布地域を限定すると共に、塗り替えの対象となる一戸建てにのみポスティングしていくことで、無駄のない集客ができます。
セミナーを開催する
塗装のプロという立場を活用して、地元でセミナーを開催するのも一つの方法です。
無料のセミナーとし、
・外壁や屋根の劣化の判断
・塗料の種類
・塗り替えのタイミング
・失敗しない業者の選び方
・相見積もりの仕方と判断材料
など、一般の方が知りたいと思う内容を専門知識を交えながら教えます。
もちろん、あくまでも情報提供という形での開催ですので、あからさまに自社のアピールをするといかにも営業目的と見られて、参加者が減ってしまいます。
そのあたりはバランスを取る必要がありますが、セミナー終了後に自社のチラシを配布したり、個別の相談会を設けたりすることで自然に集客につなげていくことができます。
また、有益な情報を提供することで、自社についての認知度と評判を高めるのに役立てられます。
セミナーは自分たちのオフィスにスペースがあるならそこを使っても構いませんが、地域にある施設やイベント会場などを使うと人を集めやすくなります。
公共施設でも、営利目的だと利用料が高くなるものの利用できるケースも多いので、いろいろな会場を探してみましょう。
セミナーは単にお話をするのではなく、実際の物件の画像や動画を表示するなどして、視覚的に見やすい教材を用意しておくと満足度を高められます。
フリーペーパーに広告掲載
地域の人に配布されたりお店に置かれたりするフリーペーパー、もしくは地域情報誌に広告を出すのも有効です。
新聞広告などはかなりの費用がかかりますが、フリーペーパーであれば低コストで広告を出せます。
しかも、自分の営業エリアに絞って広告を出せるため、効率の良い集客法となるのです。
実際に数ヶ所の郵便局にフリーペーパーを置いて、集客できたパートナー業者がいるんです。
フリーペーパーの広告は、サイズや掲載ページなどによって料金が変わってくるので、担当者と相談して出しやすいスペースを見つけましょう。
小さな枠となることが多いので、目を引くコピーやイラストなどを入れて、広告をしっかりと見てもらえるように工夫することも大事です。
まとめ:複数の集客法を組み合わせて効果を高めよう
今回、オンラインの集客法を4つ、オフライン集客法を3つ紹介しました。
どれか1つだけやってみるというのではなく、いくつかの方法を組み合わせることが重要です。
それにより、異なるターゲットに訴えることができますし、SNSとホームページのように相互作用をもたらす集客ができることもあります。
新しい集客法に挑戦し、お客様により良く自社について知ってもらえるようにしましょう。